空楼あきや)” の例文
発狂したようにわめきつづけるのである。死際しにぎわの頼みだ、待ってやれと、将の一人が云った。露八は、幕兵の手を振りほどいて、以前まえ空楼あきやの内へ駈けもどった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)