“穉拙”の読み方と例文
読み方割合
ちせつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
穉拙ちせつな句である。春雨の夕方、庭先か軒端のきばかに来て雀が啼き交している。それが何羽いるか、数を算えて見たというに過ぎない。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
ほかの人々の歌に比して、技巧の足りない穉拙ちせつのようなところがあって、何時いつか私の心をいたものだが、今読んで見ても幾分象徴詩的なところがあっておもしろい。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「夕立くさき」の一語は穉拙ちせつだけれども、ちょっと他に換うべき言葉が見当らない、穉拙なりにその感じを道破どうはしている。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)