稚気おさなぎ)” の例文
旧字:稚氣
皺面じゅうめんつくり涙は出れど、稚気おさなぎめられたさがいっぱいに、こちゃ泣きはせぬわいと額をでて泣顔を、隠す心はさすがにも名に負う武士の種なりき。〔伽羅千代萩めいぼくせんだいはぎ
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
或は苦労が上辷うわすべりをして心にみないように、何時迄いつまで稚気おさなぎの失せぬお坊さんだちの人もあるが、大抵は皆私のように苦労にげて、年よりは老込んで、意久地いくじなく所帯染しょたいじみて了い
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)