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秋草色染
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あきくさいろぞめ
其後から十七八とも思われる娘が、髪は
文金の
高髷に
結い、着物は
秋草色染の
振袖に、
緋縮緬の
長襦袢に
繻子の帯をしどけなく結び
其の頃
流行った
縮緬細工の
牡丹芍薬などの花の附いた灯籠を
提げ、其の
後から十七八とも思われる娘が、髪は
文金の
高髷に結い、着物は
秋草色染の
振袖に
いつもの通り牡丹の花の灯籠を下げて米が先へ立ち、
後には髪を文金の
高髷に結い上げ、
秋草色染の
振袖に燃えるような
緋縮緬の
長襦袢、其の綺麗なこと云うばかりもなく、綺麗ほど
猶怖く