禁厭きんよう)” の例文
あるいは縁起、あるいは禁厭きんよう、あるいは方位、あるいは時日の吉凶を知らんがために、多少の金銭を投ずるはやはり安心税なり。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
縁起、禁厭きんよう、卜筮、相術そうじゅつの民間に行わるるは、みな生死の道に迷うが故なり。もし、人世に死なかりせば、人間ほど幸福のものはあらざるべし。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
あるいは禁厭きんようといい、あるいは呪法じゅほうというも、同一の意味である。今、その由来をたずぬるに、わが国にありては神代の時より起こると申すことじゃ。
迷信解 (新字新仮名) / 井上円了(著)
例えば、子供に怪我よけの守り札を帯ばしむるは、一種の禁厭きんようと同じく、気安めに過ぎず。さなければ、子供をして怪我せざるよう注意を起こさしむるものなり。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
第五種(呪願じゅがん編)祭祀さいし、鎮魂、淫祀いんし祈祷きとう、御守、御札、加持、ノリキ、禁厭きんよう呪言じゅげん呪咀じゅそ、修法
妖怪学講義:02 緒言 (新字新仮名) / 井上円了(著)
民間にて一般に用いきたれる御水や御札やあるいは禁厭きんようの類までも、みな人をして安心せしむるを目的とするに相違なけれども、訳も道理も分からずに盲目的にこれを用うるからして
おばけの正体 (新字新仮名) / 井上円了(著)
一家の建築には小刀細工では間に合わず、大店の商法には目の子勘定では役に立たず、生死の迷心を定むるには、人相、方位のごとき小刀細工や、売卜ばいぼく禁厭きんようのごとき目の子勘定では到底むずかしい。
おばけの正体 (新字新仮名) / 井上円了(著)
禁厭きんよう祈祷きとう呪術じゅじゅつ等いろいろ迷い出すに至ります。
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)