神鹿しんろく)” の例文
神鹿しんろくを殺す者は、人殺しよりも重い罪になるというのが、とにかく掟らしく云触いいふらされていたから、源八夜中に一頭ぽかりとやっておいて、死骸を通仙の門口へ置いておいた。
傾城買虎之巻 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
びょうたる一粟いちぞくのわが身を憐れみ、昔はここに鹿島神社の神鹿しんろくが悠々遊んでいたのを、後に奈良に移植したのだという松林帯を入りて出で、砂丘を見、漁舟を見、今を考えているうちに
大菩薩峠:28 Oceanの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)