碧樹へきじゅ)” の例文
そうだろう、題字は颯爽さっそうとして、輝かしい。行と、かなと、珊瑚灑さんごそそぎ、碧樹へきじゅくしけずって、触るものもおのずから気を附けよう。厚紙の白さにまだ汚点しみのない、筆の姿は、雪に珠琳じゅりんよそおいであった。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)