砂金かね)” の例文
砂金かね売りの吉次は、築地ついじの外に立った。どこを眺めても、盲目めくらのように門が閉まっている。雑草が、ほとんど、門の腰を埋めているのである。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
事をげるには金だ。砂金かねを手に入れて来るというのだ。将門には、地理的な知識もない。眼をみはって聞くばかりである
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
砂金かね売りの吉次きちじと申しまする。おやかた様か、御奥おんおくかたに、さよう、おつたえ下されば、おわかりでございまする」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
都へいて行けば、争って人は求めたがるし、地方でも、良馬は、いつでも砂金かねとひき換えができる。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すぐ、彼のそばの尾花の中に、もう一人、誰かかがみこんでいた。旅商人たびあきゅうど砂金かね売り吉次だった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
貴様は知るまいが、おれは、陸奥から持って来た砂金かねの大半を、その為に、つかってしまった。刑部省、靫負庁の主なる役どころの公卿や、殿上の参議たちに、手を廻して、裏口から贈っておいた。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)