矢走やばし)” の例文
加賀爪伝内かがづめでんないの遠矢が、がくぶちにりっぱに立っているのに、貴公きこうの矢が鳥居とおいはしらにも立っていないのはどうしたしだいか、これ、弓勢ゆんぜいたらずして、矢走やばしりのとちゅうから
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やみをうなってきた矢走やばしりから見ても、徳川勢とくがわぜい先手さきて亀井武蔵守かめいむさしのかみ内藤清成ないとうきよなり加賀爪甲斐守かがづめかいのかみ軍兵ぐんぴょうはほど遠からぬところまで押しよせてきたものとおもわれる、その証拠には、伊那丸いなまるの陣した
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)