“眼膜”の読み方と例文
読み方割合
がんまく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
重蔵は無理とは反抗せず尺八寸の小太刀を柳の柔軟さにして扱ううちさすが不敵の玄蕃の面色もようやく蒼白んできたうえ、乱髪の隙からかがやく眼膜がんまくも赤く疲れて
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もう疲れて霞んでいる脳裏でふとそう考え、血糊ちのりでねばる刀のつかを両手でぎゅっと持ったまま、汗と血でふさがれた眼膜がんまくをじっとみはっていたが、彼に向って来る槍は一つもなかった。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)