相乗あひのり)” の例文
旧字:相乘
宰相の馬車に相乗あひのりが出来る事だつたら市長は鞄となつてもいとはない程だつたので、二つ返事ですぐ承知して、自分の馬車は先へ返した。
裸体はだかの車夫が引ける武者絵の人力車に相乗あひのりせる裸体人はだかびと、青物市場いちばなどに見る如き土間に売品ばいひんを並べたる商家よ、中形ちゆうがた湯帷巾ゆかたを着たる天草をんなよ、あなさがな、悪きは数へさふらふまじ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
女とは京都からの相乗あひのりである。乗つた時から三四郎のいた。第一色が黒い。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)