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直下
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じきげ
ふりがな文庫
“
直下
(
じきげ
)” の例文
彼は
直下
(
じきげ
)
に、
立本寺
(
りゅうほんじ
)
の門前を、ありありと目に浮かべた。そうして、それと共に、恐ろしい疑惑が、突然として、彼を脅かした。
偸盗
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ただこの両者を結びつける
身心脱落
(
しんじんとつらく
)
の瞬間のみは、自らの身心をもって
直下
(
じきげ
)
に
承当
(
じょうとう
)
するほかはないのである。
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
この本を読んだ人が
役
(
えん
)
の
行者
(
ぎょうじゃ
)
になれる——というような世俗的魅力がお銀様をとらえたのですが、その
直下
(
じきげ
)
にこれをこなすの機会と時間とを与えられなかったから
大菩薩峠:41 椰子林の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
禅宗では、「
直下
(
じきげ
)
」という言葉をよく使うが、全く直下に見さえすればよい。知慧や評判を持ち出すなら直下ではない。知識は物を離れて見るという働きに過ぎぬ。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
もっと端的にわれらの実行道徳を突き動かす力が欲しい、しかもその力は
直下
(
じきげ
)
に心眼の底に徹するもので、同時に讃仰し羅拝するに十分な情味を有するものであって欲しい。
序に代えて人生観上の自然主義を論ず
(新字新仮名)
/
島村抱月
(著)
▼ もっと見る
直下
(
じきげ
)
に人の魂を見るとき、哲学者は
理解
(
りげ
)
の
頭
(
かしら
)
を下げて、無念とも何とも思わぬ。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
直下
(
じきげ
)
にこのことばが電光のごとく彼の心を打ったのである。彼は空も見なかった。道も見なかった。月はなおさら目にはいらなかった。ただ見たのは、限りない夜である。夜に似た愛憎の深みである。
偸盗
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それは現在の彼の気もちを
直下
(
じきげ
)
に放出したような外界だった。
路上
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“直下”の意味
《名詞》
直下(ちょっか)
真下。直ぐ下。
まっすぐ下ること。
(出典:Wiktionary)
直
常用漢字
小2
部首:⽬
8画
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“直下”で始まる語句
直下承当