皆々みんな)” の例文
「だが、重右衛門ナア、貴様も此村で生れた人間ぢや無えか、それだアに、此様こんな皆々みんな爪弾つまはじきされて……悪い事べい為て居て、それで寝覚ねざめが好いだか」
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
おめで鯛の焼もの膳『外には何もござりませねど。皆々みんなあちらでお相伴、まづ召上がれ』とさし出す『あれまあ、それでは恐れいりまする。いつまでも其様そんなに、お客待遇して戴いては、気が痛んでなりませぬ。それよりは御勝手で、お手伝ひなと致したが』
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)