痩臂やせひぢ)” の例文
あへて留るをいとふにもあらで、手代を勤むるかたはら若干そくばくの我が小額をも運転して、おのづから営む便たよりもあれば、今なまじひにここを出でて痩臂やせひぢを張らんよりは、しかるべき時節の到来を待つにはかじと分別せるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)