トップ
>
疋田
>
ひった
ふりがな文庫
“
疋田
(
ひった
)” の例文
庄次郎は、救われたような気持と同時に、
疋田
(
ひった
)
鹿
(
か
)
の
子
(
こ
)
の、下町娘と、歩けることが、ふと、
儲
(
もう
)
けもののように、欣しく感じた。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大小無数の
疋田
(
ひった
)
の鹿の子絞りで埋めてあるだけに、疋田の粒と粒とは、配し合い消し合い、
衝
(
う
)
ち合って、量感のヴァイヴレーションを起している。
雛妓
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
お喜代の愛くるしい
眸
(
ひとみ
)
や、唇や、白い
顎
(
あご
)
を描いて、かすかな水音のする深い闇の底から、あの
疋田
(
ひった
)
鹿
(
か
)
の
子
(
こ
)
が、うかび出してくるように、うっとりしていた。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「こちらは、門人鈴木
意伯
(
いはく
)
と申す者。——また、これにおるのも、弟子の
疋田
(
ひった
)
文五郎でござる」
剣の四君子:02 柳生石舟斎
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
甥
(
おい
)
の
疋田
(
ひった
)
文五郎と、高弟の鈴木
意伯
(
いはく
)
をつれて、今、裏門のほうからそこへ帰って来た。
剣の四君子:02 柳生石舟斎
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
その間に、
疋田
(
ひった
)
文五郎は、暇をもらって、ひとり廻国に出た。後に疋田陰流を創始して、
栖雲斎
(
せいうんさい
)
と号し、伊勢守の門を出た者として、また伊勢守の
甥
(
おい
)
としても、名を
辱
(
はずかし
)
めなかった。
剣の四君子:02 柳生石舟斎
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
十七、八の下町風で、髪に
疋田
(
ひった
)
鹿
(
か
)
の
子
(
こ
)
を、愛くるしく、かけていた。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
疋
漢検準1級
部首:⽦
5画
田
常用漢字
小1
部首:⽥
5画
“疋田”で始まる語句
疋田小伯
疋田浮月斎
疋田流
疋田鹿
疋田図書
疋田文五郎