番新ばんしん)” の例文
大引過おおびけすぎの夜は寂としていた。香以は約をんで花鳥の屏風の中に入った。たちまち屏風をあららかに引き退けて飛び込んだものがある。それは小稲の番新ばんしん豊花であった。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「お職も番新ばんしんもありやしません。年上はお北の二十一、年下はお浪の十六で、お瀧の二十歳はたちとお皆の十九が中軸、皆んなピカ/\して居ますよ、丸ぽちや瓜實顏、色の白いの、愛嬌のあるの、それから」