“町風”の読み方と例文
読み方割合
まちふう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
百年は必ずしも長い月日ではないが、文化文政の頃の風俗画などの町風まちふうを見ても、もう今日との著しい違いが見られる。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
やがて橋場のわたしに至るに、渡小屋わたしごやの前(下巻第五図)にはりょうにでも行くらしき町風まちふうの女づれ、農具を肩に煙管きせるくわへたる農夫と茅葺屋根の軒下に行きちがひたり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
玄人くろうとから見れば素人しろうとは不粋である。自分に近接している「町風まちふう」は「いき」として許されるが、自分から疎隔している「屋敷風」は不意気である。うぶな恋も野暮である。
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)