男子をのこご)” の例文
男子をのこご二人、女子むすめ一人をもてり。太郎は質朴すなほにてよく生産なりはひを治む。二郎の女子は大和の人の𡣞つまどひに迎へられて、彼所かしこにゆく。三郎の豊雄とよをなるものあり。
日本やまとの国の人とは思はれぬ。だが、自分のまだ知らぬこの国の男子をのこごたちには、あゝ言ふ方もあるのか知ら。金色こんじきの冠、金色の髪の豊に垂れかゝる片肌は、白ゝといで美しい肩。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
刀自打ちみて、男子をのこごのひとりし給ふが、兼ねて一五八いとほしかりつるに、いとよき事ぞ。おろかなりともよく一五九いひとり侍らんとて、其の夜太郎に、かうかうの事なるはさいはひにおぼさずや。