申訣もうしわ)” の例文
八つ手などがほんの申訣もうしわけのように植わっている三坪ばかりの小庭には、縁先きから雪の下がいちめんにひろがって、それがものの見事に咲いていた。
花を持てる女 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
日向さんの奥さんは葱一本ぐらいのことで、その方たちに申訣もうしわけがないと一人で気をんでおいででしたが、別に爺やをしかることもせずにそのままにして置かれたようでした。
朴の咲く頃 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)