“生濕”の読み方と例文
新字:生湿
読み方割合
なまじめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしてお玉の死骸の側に膝行ゐざり寄ると、そのこめかみのあたりへ左手を掛け、右手の生濕なまじめりの小菊を、死體の耳の穴へ、そつと差込むのです。
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
持つてゐて、それに生濕なまじめりの土が附いてゐたから、金杉の竹松親分に縛られたのも無理はない。あの人は道樂がひどいから、五兩とまとまつた金を
念の爲にツイ傍の上便所の扉をあけると、二本燈心の薄明りで、——草履ざうりが一足。手に取り上げて裏返すと、生濕なまじめりの苔臭こけくさい土が一面に附いてゐるではありませんか。