“なまじめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
生濕60.0%
生湿40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
念の爲にツイ傍の上便所の扉をあけると、二本燈心の薄明りで、——草履ざうりが一足。手に取り上げて裏返すと、生濕なまじめりの苔臭こけくさい土が一面に附いてゐるではありませんか。
「だがな八、敷居しきゐの穴を詰めた土は少し生濕なまじめりだし、雨戸の隙間すきまは、外からだつて拵へられるぜ」
一人は外科へ、一人は町役人へ、一人は土蔵の扉を開けて若旦那の染五郎を出すため、左陣は生湿なまじめりの路地に足跡をつけるのを嫌って、大廻りに店口の方から入って来ました。
水船からい上がって、半身ぐしょ濡れのまま縛られたのでしょう、腰から下は生湿なまじめりのまま、折目も縫目も崩れて、筵の上にしょんぼり坐ったお蔦は、妙に平次の感傷をそそります。