玄麗げんれい)” の例文
かくては、一城の姫か、うつくしい腰元の——敗軍には違いない——落人おちゅうどとなって、辻堂に徜徉さまよった伝説をのあたり、見るものの目に、幽窈ゆうよう玄麗げんれいの趣があって、娑婆しゃば近い事のようには思われぬ。
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)