献上品けんじょうひん)” の例文
丈夫じょうぶに織りあげる必要もあったくらいで、ただ朝廷ちょうていへのみつぎもの、または領主への年々の献上品けんじょうひんだけが、上布じょうふといって、精巧な布でなければならなかったのだが
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
音物いんもつ献上品けんじょうひんを出しおしみ勝ちな大名が通行の際は、雨の日風の日の差別なく、御陣屋前の川に糸を垂れてこれを待ちうけながら、魚と共に大名釣を催されるのが、しきたりだったために
しかしただ言葉ことばだけでご返事を申しあげたのでは失礼だとお考えになって、天皇へお礼のおしるしに、押木おしぎの玉かずらというりっぱな髪飾かみかざりを、若日下王わかくさかのみこから献上品けんじょうひんとしておことづけになりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
将軍家の献上品けんじょうひんや佐賀城のお道具だけを焼くお止窯とめがまだ。
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)