爺仁おやじ)” の例文
武家だった頃の味噌摺みそすり用人だったそうで、五十年輩のニヤニヤした爺仁おやじですが、あっしとお君が話しているのを見かけて、——後で、お嬢さんも可哀そうだ、親分は幸い仲が良いようだから
銭形平次捕物控:282 密室 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
ほっとして傍へ往くと、蕎麦屋の爺仁おやじわけを聞くので、のっぺら坊の妖怪に逢った事を話すと、爺仁は顔をつるりとでて、こんな顔であったかといった。それも目も鼻もないのっぺら坊であった。
怪譚小説の話 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
お勝手にいる爺仁おやじは、恐ろしく威猛高いたけだかです。