“焼物（やきもの）” の例文
旧字：燒物
平常吾々が生活に用いるものを凡（すべ）て訪ねたいと思います。焼物（やきもの）もあり、染物（そめもの）もあり、織物（おりもの）もあり、金物（かなもの）もあり、塗物（ぬりもの）もあり、また木や竹や革や紙の細工などもあるでしょう。
手仕事の日本 (新字新仮名) ／ 柳宗悦(著)
ま、ま、めし飲（あが）れ、熱い処（ところ）を。ね、御緩（ごゆっく）り。さあ、これえ、お焼物（やきもの）がない。ええ、間抜けな、ぬたばかり。これえ、御酒（ごしゅ）に尾頭（おかしら）は附物（つきもの）だわ。ぬたばかり、いやぬたぬたとぬたった婦（おんな）だ。
国貞えがく (新字新仮名) ／ 泉鏡花(著)
「なに、それよりも、名物の焼物（やきもの）を見に行くんだ。面白いものが出来るさうだよ。皿の四五枚はさう荷物にもなるまい。君も来いよ。細君を持つなら、食器は第一に揃へる必要があるぜ。」
けむり（ラヂオ物語） (新字旧仮名) ／ 岸田国士(著)