無窮むきゅう)” の例文
無窮むきゅうの生命を持っているかのようである。しかし、一定の形を持たない。一定の形にとらわれているうちは、人間は無窮の生命は持ち得ない。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
遂に西洋人にすに我を軽侮するのを以てして、彼らをして我に対して同等の観をなさしめざるに至りしは、千歳の遺憾、無窮むきゅうに忘るべからざる所のものなり。
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
この花売の娘の姿を無窮むきゅうに伝へむと思ひたちぬ。
うたかたの記 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
永劫えいごう無窮むきゅうの祈願を凝らす闇の塔。
無窮むきゅうから、無窮むきゅう
明るき世界へ (新字新仮名) / 小川未明(著)
ひが目のやからが、光圀の志を誤り、光圀に叛心ありなどといい触るるもあるやに聞き及んでおるが、たといそれをまことなりとするも、天下は無窮むきゅうの天下であって、なんで
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)