火輪かりん)” の例文
もしまたあやまってマホメットしゅうモルモンしゅうなぞの木偶もくぐう土像などに近づく時は現当二世げんとうにせ御罰おんばちあらたかにして光輪ごこう火輪かりんとなし一家いっけをも魂魂こんぱくをも焼滅やきほろぼし玉うとかや。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
今日は、その三重の帆を海鳥の翼のごとく広げ、しかもそれでも足りないで、両舷の火輪かりんを回して、やや波立っている大洋を、巨鯨きょげいのごとく走っているのだった。
船医の立場 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
中空なかぞらの山けたゝまし跳り過ぐる火輪かりんの響。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)