火箭ロケット)” の例文
船に居残った船客と船員は協力して、ひっきりなしに火箭ロケットを打ち揚げた。物凄い炸音が夜空を裂いて、遠く高く光の矢が走った。非常信号の一つである。
運命のSOS (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
高速力で、旋廻を試みながら、絶えず、花火のような火箭ロケットを打ち上げていた。しかし、波間の灯は、室戸丸から執拗に離れなかったのである。やがて、警砲が放たれ、右舷に近く水煙があがった。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)