火夫かふ)” の例文
私の汽車から、火夫かふが一人おりていきました。見ると、むこうの汽車からも火夫かふが一人おりてきます。両方りょうほうからやっていきました。
ばかな汽車 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
いい気持で、睡っていた船員や火夫かふ達は、一人のこらずたたき起され、救助隊が編成せられ、衛生材料があるだけ全部船長室に並べられた。
幽霊船の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
小杉雅之進こすぎまさのしんと、医師二人、水夫火夫かふ六十五人、艦長の従者をあわせて九十六人。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
そしてなおふしぎなことには、そのきえうせた汽車からおりてきた火夫かふだけが、こちらからいく火夫かふの方へ、同じような足どりで歩いてきます。
ばかな汽車 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
火夫かふが、石炭をとりに来て、石炭の山にのぼると、真暗な奥から、うめきごえがきこえたんですって、びっくりして、仲間をよびあつめ、もう一度いって、奥をしらべてみると
爆薬の花籠 (新字新仮名) / 海野十三(著)
私はとっさに、汽笛きてきをならし、制動機せいどうきに手をかけて、汽車をめようとしました。火夫かふたちもみな立上たちあがりました。むこうの汽車でも、汽笛きてきをならしています。
ばかな汽車 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
ノーマ号の火夫かふの一人が、目ざとく、二人をみつけた。
火薬船 (新字新仮名) / 海野十三(著)