火唸ひうな)” の例文
へんはここだけでなく、下の仁王堂、二ノ丸やぐら、諸所の木戸や仮屋からも黒煙を噴いて、山じゅうがごうッと火唸ひうなりしていたのであった。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
怒れる紅蓮ぐれんは、あなやと見るまに、隣りの穴蔵部屋の方へ、ゴウッと——火唸ひうなりをして這いだした。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)