澱粉質でんぷんしつ)” の例文
あれがお米の本尊様で外の部分はあの芽を保護するために出来ているのです。人間の食物とする白い澱粉質でんぷんしつの物はあの芽をやしなうための滋養分です。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
「でもあなた澱粉質でんぷんしつのものには大変功能があるそうですから、召し上ったらいいでしょう」と飲ませたがる。「澱粉だろうが何だろうが駄目だよ」と頑固がんこに出る。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
小山の妻君「日本の小麦粉はどういうわけで粘着力が多いでしょう」お登和嬢「それは日本の空気に湿気の多いためどの澱粉質でんぷんしつにも糊精こせいという成分が多いからだそうです。 ...
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
糖尿病とうにょうびょうの叔父は既定の分量以外に澱粉質でんぷんしつ摂取せっしゅする事を主治医から厳禁されてしまったのである。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
帯びて来ます、鶏の食物は澱粉質でんぷんしつが多うございますから高峯博士のタカジャスターゼを
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
その皮をくと白い粒が残りまして粒の上の方にきいろいような小さな芽の処があります。その芽がお米の御主人なのでほかの白い澱粉質でんぷんしつはその芽を養うための食物です。人でいえば乳です。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
... 何故にくだきたるジャガ芋は丸の物より甘味多きやとあるね」中川「ウム、ジャガ芋の澱粉質でんぷんしつは空気と温度とに逢うと糖分に変ずる。砕いたジャガ芋はその面積が多く空気に触れるから甘くなるのだ。我邦でもよく芋を ...
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)