“溺(いば)” の例文
飛ぶ間際(まぎわ)に溺(いば)りを仕(つかまつ)るのは一体どう云う心理的状態の生理的器械に及ぼす影響だろう。やはりせつなさのあまりかしらん。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
馬が溺(いば)りをする時だけ彼れは不性無性(ふしょうぶしょう)に立(たち)どまった。妻はその暇にようやく追いついて背(せなか)の荷をゆすり上げながら溜息をついた。馬が溺りをすますと二人はまた黙って歩き出した。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)