トップ
>
渭之津
>
いのつ
ふりがな文庫
“
渭之津
(
いのつ
)” の例文
この
渭之津
(
いのつ
)
の城からのろしをあげれば、声に応じて西国の諸大名、京の堂上、それに加担するものなどが、ときの声をあげるだろう。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ために、
富田
(
とんだ
)
の浦は血に赤く、河原は
鬼哭啾々
(
きこくしゅうしゅう
)
として、無残というも
愚
(
おろ
)
かなこと、長く、
渭之津
(
いのつ
)
の城に
怪異妖聞
(
かいいようぶん
)
やむことを知らず、という結果になりました
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
渭之津
(
いのつ
)
城を脚下にふみ、広大なる大海の
襟度
(
きんど
)
に直面しながら、思いのほか、重喜の心が
舞躍
(
ぶやく
)
してこないのも、かれの眉が、ともすると、針で突かれたようになるのも
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
たとえ、尊王の赤心、反徳川の意気、胸に炎々たるものがあっても、下手なことをしたひには、
藩祖正勝
(
はんそまさかつ
)
以来の
渭之津
(
いのつ
)
の城の白壁に、
矢玉
(
やだま
)
煙硝玉
(
えんしょうだま
)
の穴があくはめとなる。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ウム、阿波はよいぞ阿波の国は——八重の
潮
(
うしお
)
に
繞
(
めぐ
)
らされて
渭之津
(
いのつ
)
の城の白壁がある。峰や山には
常春
(
とこはる
)
の鳥も歌おうし、そちの好きな
藍
(
あい
)
の
香
(
か
)
が
霞
(
かすみ
)
のようにけむっている……」
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
渭
漢検1級
部首:⽔
12画
之
漢検準1級
部首:⼃
4画
津
常用漢字
中学
部首:⽔
9画
“渭之津”で始まる語句
渭之津城