清河せいか)” の例文
始めは清河せいか崔氏さいしむすめと一しょになりました。うつくしいつつましやかな女だったような気がします。そうしてあくる年、進士しんしの試験に及第して、渭南いなんになりました。
黄粱夢 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
以前、清河せいか県の大金持ちの家に小間使いをしていた時から、あのはお針が上手なんですとさ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
清河せいか宋士宗そうしそうという人の母が、夏の日に浴室へはいって、家内の者を遠ざけたまま久しく出て来ないので、人びとも怪しんでそっとのぞいてみると、浴室に母の影は見えないで
「つい去年、清河せいか県から引っ越して来た夫婦者。ずいぶん世間にはいろんな夫婦の組み合せもありますけどさ、武大と金蓮みたいなのは、なんの因果といっていいやら、縁結びの神さまも、ずいぶん罪な真似まねするもんですね」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)