“深志”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふかし85.7%
しんし14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「——信州、深志ふかしの城に入れ置かれました小笠原貞慶さだよしも、伯耆守ほうきのかみの出奔と同時に、妻子眷族けんぞくを連れて、大坂表へ、落ちのびて行った由にござります」
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
深志ふかしというところの端に近く、身分の軽いさむらい屋敷がひとかたまりになっている、そのなかでも貧しげな古びた幾棟かのなかに、その家はあった。
日本婦道記:糸車 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「伝吉は朋輩ほうばいどもには仇あることを云わず、仇あることを知りしものにはみずからも仇の名など知らざるようによそおいしとなり。深志しんしあるものの所作しょさなるべし。」が、歳月はいたずらに去り
伝吉の敵打ち (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)