深山越みやまごし)” の例文
深山越みやまごしの峠の茶屋で、すさまじき迅雷じんらい猛雨に逢って、げも、引きも、ほとんど詮術せんすべのなさに、飲みかけていた硝子盃コップを電力遮断の悲哀なる焦慮で、天窓あたまかぶったというのを、改めて思出すともなく
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)