淮西わいせい)” の例文
かくて彼は、身ひとつ、淮西わいせいの商市臨淮りんわい安徽あんき省)へ流れてゆき、土地の顔役の柳世権りゅうせいけんの部屋で、およそ三、四年ほど、ごろついていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
太祖時に御齢おんとし六十五にわたらせたまいければ、流石さすが淮西わいせい一布衣いっぷいよりおこって、腰間ようかんけん、馬上のむち、四百余州を十五年になびけて、遂に帝業を成せる大豪傑も
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)