涜神とくしん)” の例文
じゃこっぷの中途から救われてガルシア・モレノに甲板した僕と鞄が、LO! こうまた国際的涜神とくしん語を吐き出していた。
彼の足が涜神とくしん的にまでがに股であることと、「天鉄」で魚の頭や尻尾のてんぷらを注文する男であることに気がついた。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
そして、円廊に開かれている扉際とぎわに立ち、じっと前方に瞳を凝らしはじめた。円廊の対岸には、二つの驚くほど涜神とくしん的な石灰面フレスコが壁面を占めていた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そこで私は、不幸にも且つ誤謬的に、涜神とくしん語の範疇に入れられてある古い純然たるサクソンの表現を、語気強く使用した。私が癇癪を起したのを見て、助手は微笑した。
苛酷なセラピオン師は実ににくむべき涜神とくしんの行為を働いているように感じられ、われわれの上に重く渦巻いている黒雲のうちから雷火がひらめき来たって、彼を灰にしてしまえと
涜神とくしんの名を取るよりも自分の思想の滅亡を好んだのだった。
彼の足が涜神とくしん的にまでがに股であることと、「天鉄」で魚の頭や尻尾のてんぷらを注文する男であることに気がついた。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
LO! 国際的涜神とくしん語がまた僕のくちばしゆがめた。なぜって君、夜の港は一めんのインク——青・黒ブルウ・ブラック—— だろう。そこにぴちぴちねてるのはいわしの散歩隊だろう。
というよりもむしろ涜神とくしん的なまるみやふくらみが、私の視覚をとらえて放さなかった。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
それでもなお彼女たちのたくましい肉躰、特に第二次性徴と呼ばれる部分のよく発達した、魅惑的な、というよりもむしろ涜神とくしん的なまるみやふくらみが、私の視覚をとらえて放さなかった。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)