流行病はやりやま)” の例文
老船頭 船戸の弥八という人なら知ってるか知れねえ、流れの三太郎親分が流行病はやりやまいでコロリと死んだその跡をとった人だからねえ。
一本刀土俵入 二幕五場 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
そのうちに、京の大火の晩に、足弱な老母は、煙にまかれて死ぬし、妻は病気になる、子は、流行病はやりやまいにかかるという始末。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
流行病はやりやまいであるから、あしたは早朝に死体を焼き場へ送る筈であったが、この頃は葬式とむらいが多いので棺桶が間に合わない。
半七捕物帳:55 かむろ蛇 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)