沼島ぬしま)” の例文
船が島の蔭へよったので、ここは? といてみると淡路のそばの沼島ぬしまだっていうンで、わっしもあっけにとられました。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また現在淡路三原郡に沼島ぬしま村があるのは、野島の変化だとせば、野島をヌシマと発音した証拠となる。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
指を繰ってみると、ちょうど沼島ぬしま沖で四国屋の船が暴風しけをくった日から四、五日後に持ちこんだ勘定になるンです
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
沼島ぬしまの沖合で、法月弦之丞のりづきげんのじょうとお綱とが、暴風雨あらしの狂瀾を目がけて身を躍らせたので、とうとう、それなり海のもくずになったであろうという三位卿の報告は、かれをして
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)