水薬みずぐすり)” の例文
旧字:水藥
うちへかえって、この水薬みずぐすりで、あしのいたむところを、ひやしておいで。」と、はは正吉しょうきちとわかれました。
空にわく金色の雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)
枕もとに来ていた看護婦は器用にお律のくちびる水薬みずぐすり硝子管ガラスくだを当てがった。母は眼をつぶったなり、二吸ふたすいほどくだの薬を飲んだ。それが刹那の間ながら、慎太郎の心を明くした。
お律と子等と (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「座席について、横の壁にある抽出ひきだしを明けろ。そこにある水薬みずぐすりを飲むと、頭痛が直る……」
地球盗難 (新字新仮名) / 海野十三(著)
チャックは僕を小ぎれいなベッドの上へ寝かせました。それから何か透明な水薬みずぐすりを一杯飲ませました。僕はベッドの上に横たわったなり、チャックのするままになっていました。
河童 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)