気受きうけ)” の例文
「美」に歩近あゆみちかいだけに、古来、男の画よりも御婦人の画の方がどうしても一般に気受きうけがよろしい。
美術上の婦人 (新字旧仮名) / 岸田劉生(著)
平生から明瞭めいりょうで新しくって、大変学生に気受きうけが好いんだそうだが、その明瞭な講義中に、やはり明瞭ではあるが、前後とどうしても辻褄つじつまの合わない所が一二箇所出て来るんだってね。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
深良屋敷の老夫婦に対する村中の気受きうけがイヤでも悪くなって来るばかりであった。
巡査辞職 (新字新仮名) / 夢野久作(著)