歯車はぐるま)” の例文
旧字:齒車
頂上には、おもに堅い木で作った大きな歯車はぐるま槓杆てこの簡単な機械が、どろどろにほこりと油とで黒くなって、秒を刻みながら動いていた。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
「おいら、何でもれてやるぜ。あのどう歯車はぐるまだってしけややるよ。」けれどもポーセはだまって頭をふりました。いきばかりすうすうきこえました。
手紙 四 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
なかのひとりがこうさけぶと、閃々せんせんたる小太刀のじんしも歯車はぐるまのように、かれのまわりをグルリとめぐって、有無うむをいわさず、蛾次郎を高手小手たかてこてにしばりあげる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まわらぬ歯車はぐるま
人造人間の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)