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武骨者
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ぶこつもの
なみいる人々は、鬼のごとき
武骨者ばかりで、あたりは
大伽藍のような
暗殿である。
大人にせよ、この場合、生きたる心地はなかるべきだが、
竹童はケロリとして
打つて變りし瀧口が
今日此頃の有樣に、あれ見よ、當世嫌ひの
武骨者も一度は折らねばならぬ我慢なるに、笑止や
日頃吾等を尻目に懸けて輕薄武士と言はぬ計りの顏
もしくは作法を
弁えぬ
武骨者ばかり多くなると、ただの女性はいよいよその任務に
堪えず、次第に専門の修練を経てきた者にこれを
委ねる傾きが、都市には著しくなってきたのである。