“歇(と)” の例文
キット思付いた、イヤ憶出(おもいいだ)した事が有る。今初まッた事では無いが、先刻から酔醒めの気味で咽喉(のど)が渇く。水を飲めば渇(かわき)が歇(と)まるが、シカシ水は台所より外には無い。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
峠は嶮(けわ)しく、口を開くのも臆劫(おっくう)で、話も途切れた。驢馬はすべりがちで、許生員は喘(あえ)ぎ喘ぎ幾度も脚を歇(と)めなければならなかった。そこを越える毎に、はっきりと老(おい)が感じられた。
蕎麦の花の頃 (新字新仮名) / 李孝石(著)