樺太カラフト)” の例文
文化年間、露西亜ロシアがエトロフに入り、北辺をさわがした。泉石はその刺戟を受け、二十歳前後の頃、北海道樺太カラフト沿海州の地図を写している。
次第々々に攘夷論がさかんになって、外交は次第々々に不始末だらけ、今度の使節が露西亜ロシアいった時に此方こっちから樺太カラフト境論さかいろん持出もちだして、その談判の席には私も出て居たので
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
特に『宇内うだい混同秘策』なる論説の如きは、日本が世界を経綸すべき方策を論じたるものにして、その論旨としては第一の順序として日本は北樺太カラフトと黒竜洲を有として満洲に南下し
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
モウ一ツノ片割レハ今樺太カラフトノ炭坑ニヰルハズダ。
六白金星 (新字旧仮名) / 織田作之助(著)