“横匍”の読み方と例文
読み方割合
よこば100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
門の裏側の若蔦の群は扉を横匍よこばひに匍ひ進み、みさきと崎にせかれて、その間に干潮を急ぐ海流の形のやうでもあり、大きくうねりを見せて動いてゐる潮のやうでもある。
蔦の門 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
中佐は、壁に背をつけたままスルスルと、かに横匍よこばいのように壁際かべぎわすべっていった。そして軈て中佐がピタリと止ったのは、「司令官室」と黒い札の上に白エナメルで書かれた室だった。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)