楼内うち)” の例文
伸びつりついたして楼内うちの様子にばかり気を配って、此処こゝへ舟をつけて待っていてくれろというからは、屹度花里が忍んで出てくる手段てだてに違いなかろう
その顔はかねて仲の悪い楼内うちの花子という花魁そのままで、可愛らしいような憎らしいような、どうしても憎らしい女で、平田が故郷くにへ帰ッたのはこの娘と婚礼するためであッたことも知れて来た。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
伸びあがって楼内うちの様子をうかゞっていまする。