楊春ようしゅん)” の例文
また白花蛇楊春ようしゅんは、蒲州ほしゅう解良かいりょうの人、大桿刀おおなぎなたの達人だった。腰は細く、ひじは長く、綽名あだなのごとき妖蛇の感じのする白面青気の男である。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おい楊春ようしゅん。どうもこの頃は、さっぱりじゃねえか。……陳達ちんたつはまだ岩窟いわやの中で寝こけているのか」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼らの仲間うちでも“虎は平伏した餌食えじきは食わぬ”ということわざを知っている。「——九紋龍の度量はそれなんだ」と、楊春ようしゅん陳達ちんたつも、朱武しゅぶも以来すっかり史進に心服してしまった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)