楊子やうじ)” の例文
「むゝ。」とふくれ氣味のツちやまといふみえで、不承不精ふしやうぶしやう突出つきだされたしなを受取ツて、楊子やうじをふくみながら中窓のしきゐに腰を掛ける。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
香夢こうむを追つて、三百年泰平のくはへ楊子やうじで好い心地に船遊山などしてゐたのだ。
河風 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
何時の間にか新しいタオルと石鹸しやぼん齒磨はみがき楊子やうじとを取そろへて突き出しながら
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)